水槽と家具

ジャンクフード・コンテンツと情報収集の最適化問題 【経済】

Posted on: 12月 22, 2009

Webはいつだってクズの掃き溜めだし、人類の叡智の結晶でもある

 


Web / kurtxio

14日にTechCrunch が紹介した記事(手作りコンテンツの終焉―否応なくジャンクフード・コンテンツの時代が来る)だが、「インターネットではよくあること」だと思う。
eメールのspamやblogが雨後の筍のように増えた時も同様の問題が起きた。

ほとんど無意味な「情報」しか持たないあまたのサイトをどうやってフィルタリングするか、というのは、World Wide Web が誕生して以来、未だ解決してない難問と言えるだろう。Googleを始め、被リンク数によってWebサイトの順位付けを行う検索エンジンのアルゴリズム(*1)も完全ではないということか。とはいえ、これは裏返してみると、いまの「検索エンジン生態系」が成熟して安定した証拠と言えるのではないだろうか。上の記事で紹介された「寄生者」は、「検索エンジン」という所与の環境へ巧みに適応している。

 

検索エンジンとその寄生者との間で起こっている共進化の行き着く先がどこになるかは、インターネットを利用する我々ひとりひとりの意識と行動も影響を与えるかもしれない。インターネットは相互に参照し合うハイパーリンクで作られたシステムだ。

TechChrunch の記事中で、ジャンクフード・コンテンツの氾濫は

「書いたものは片っ端からリンクバックもなしに剽窃され、検索エンジンにも無視される」

危険性を提示している。言い換えれば利用者が「ジャンク」なコンテンツを見分け、無視し、「有意義」なコンテンツに対しては、日記やコメントで適切にリンクを貼るなら、寄生者の入る余地はなくなるかもしれない。しかし、そうした行動を期待するのは難しいことなのかもしれない。
というのも最近、残念な気分になったニュースがあって、コピペルナーというソフトウェアが発売されるという話である。大学生が「コピペ」をしてないか判定する、というアイディア自体は悪くない。
自分が引っかかったのは、このニュースを報道したITmediaの記事(“コピペ論文”を判別
「コピペルナー」)
にも、関連記事(自分の意志とコピペの間にそびえ立つ壁)にも、著作者や
刊行物を明示して適切な引用を行うのが重要であること、に触れてない
ところだ。引用は発言の正しさを保証する「証拠」。そこに触れないあたり、この問題への意識の薄さを物語っているようにも見える。

 

利用者の意識を変えていくことは時間もかかるし、難しいかもしれない。
しかし、Webの新しい方向性を探る革新性が失われたわけじゃない。
無秩序さの増大は、より効率的な情報収集ツールの開発を促す圧力となるだろう。

個人的には、自然言語処理をめざして質問に対し「回答」を生成する Wolfram Alphaの取り組みはすごく興味深いと思う。ただ、これらの回答データはWeb自体の情報じゃなく、それらのデータを元にした二次的なデータセットから生成される(*2)ので、これまでの検索エンジンとは本質的に別物と考えるべきかもしれない。ただ、人名検索に特殊化しているスパイシーもそうだけど単なる検索結果のリストではなく、グラフや表を組み合わせて情報が持つ構造を視覚化して表示するユーザーインターフェースこそが、検索エンジンが進む方向なのかもしれない。

 

 

参考文献

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