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ドイツの出版社は電子書籍端末wePadで独自路線を進むらしい 【経済】

Posted on: 4月 1, 2010

ドイツの出版業界は国産の電子書籍端末wePadをプッシュして盛り上げる方向らしい。ヨーロッパ最大の出版社、Gruner + Jahrがそのリーダー格(*1, *2)。


wepad-tablet / nDevilTV

クリエイティブ・コモンズ 表示 3.0

価格決定権は誰のもの?

wePadの試みを自分は歓迎したい。読者の元へ電子書籍を届けるためのルートが複数できることは良いことだ。独占的なコンテンツプロバイダーが値下げ圧力を強いるような構図は今の出版業界にはなじまないと思う、その理由はあとで触れる。
TechCrunchの記事から出版社がコンテンツの価格決定に対して、積極的にかかわろうとする強い意思が見て取れる。

ドイツの出版社はAppleの価格政策にも不満だ。Buchholz曰く、価格決定権は出版社自身が持つべきもの、と(*2)。

電子書籍市場でAppleより先行しているAmazonも価格設定の問題でもめており、一部の大手出版社には独自の価格設定を認めるようになってきた。

CBS傘下のSimon & SchusterとNews Corp.傘下のHarperCollins Publishersは、自社電子書籍の価格を独自に決定する契約をAmazon.comと交わした(*3)

出版業界が価格にこだわるのは自社の利益を守るため、というのはもちろんだが、そもそも、出版業が安売りできるほど儲かってるわけでもない、という懐事情があるだろう。

この辺の内幕は、Gizmodoがニューヨーク・タイムズの調査をまとめて紹介した記事「電子書籍はもっと安くならないのか? リアル書籍とコスト構造を比較!」に詳しい。現状では、流通管理・販売のコストを引いても、紙媒体の半額が損益の限界ラインだ。これが、「コンテンツはタダではない!」と言われる所以。そして既に、Amazonで販売されてる電子書籍の値段が、この限界ラインぎりぎりに近い(12.99~14.99ドル)。

つまり、出版社が現状の利益を維持してかつ、電子書籍をアプリやゲーム並みの数百円で供給するためには、紙媒体の完全な廃止 + 販売部数は現状の数倍規模で増やすというアクロバティックな芸当をこなさないといけないわけだ。しかも、これまで世話になってきた中小書店とのつながりは全廃棄。そらー、出版社は電子書籍に気乗りしないわなあ・・・だからこそ逆に、アクティブに動いて電子書籍出版と価格の状況をコントロールしにいくってことなんだろう。

電子書籍は出版物の流通革命か?

書籍は映画や音楽のようなコンテンツに比べ、まだまだ国と国を越えた移動が少ないと思う。Webを通じて新しい流通経路が提供されることによって、読者の裾野が国を越えて相互に広がっていけば、コンテンツが安くても採算取れるので、読者/出版社の両方がwin-winの関係になれるんだろうけどね。

引用サイト

  1. AppleがiPadならドイツはwePadで行くぜ–有料コンテンツひも付きで超安価に
    TechCrunch 2010/03/20
  2. ヨーロッパ最大の出版社がiPadを見捨ててWePad陣営のリーダー格に
    TechCrunch 2010/03/30
  3. アマゾン、電子書籍の価格設定で出版社2社と契約か–米報道
    CNET Japan 2010/04/01
  4. 電子書籍はもっと安くならないのか? リアル書籍とコスト構造を比較!
    GIZMODO JAPAN 2010/03/03

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